ライターが文章力を鍛えるための本を徹底解説
100冊以上の文章力や日本語に関する本の中から、本当に使えると感じた6冊を紹介します。文章力に関する本は、昭和初期には「文章読本」として多くの文豪が執筆。現代でも何冊もの本が出版されています。中でも実際に役に立った本を紹介します。
『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』【初心者は読むべき】

『きっちり!恥ずかしくない!文章が書ける』は、文章の練習をしたいライターにおすすめの本です。朝日新聞で編成局校閲センター長を務め、カルチャースクールでも文章講座を担当する前田安正さんの著書です。前田安正さんはオンライン授業のSchooでも講座を持たれており、オンラインで聴講することもできるので(無料講座もあるようです)その入門としても文章力を鍛えたいライターが持っておきたい一冊です。(2020年1月現在)
文章を書くための基本が実用的にまとめられている
校閲のプロが書いた本なので、実用的で間違いやすいポイントが網羅されています。「主語を並べすぎてはいけない、書き出しに前置きを書かない」など日本語の文章を書くうえでの基本がわかりやすい言葉でまとめられています。
例文が豊富で理解がすすむ
実際にありそうな間違い例が多く用いられています。初心者向けとして紹介しましたが、初心者に関わらず中級・上級者にとっても復習に役立つ書籍です。
難しい助詞についてもわかりやすく解説
日本語の中でも特に難しいとされる助詞の使い方が、やさしい言葉で解説されています。
『日本語表記ルールブック』

プロのライターなら必ず手元に持っておきたい一冊です。わずか80ページながら、日本語の表記の基本的な内容がまとまっている本です。現代仮名遣いの注意点や、送り仮名の付け方、外来語の表記の決まり、記号の使い方の決まりなど、「文章表記のルール」が具体的な例とともに掲載されています。第1版(2005年発売)、第2版(2012年発売)があるので、特にこだわりがなければ新しい方を持っておくのがよさそうです。
ライター必読の辞書的立ち位置
この本の使い方は読み物というよりは、文章を書くときにふと迷ったら見る辞書のような立ち位置です。職業として文章を書く方なら、日本語表記ルールブックか、記者ハンドブックを持っているのは当たり前と言われるほど基本的な本です。
紙媒体のライターにおすすめだが、Webライターも必見
雑誌などの紙媒体では当たり前とされる表記や記号の統一について、丁寧に書かれています。スキルアップしたいWebライターにもぜひ持っていてほしい一冊です。
『沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—』

出版社:エムディエムコーポレーション
発売日:2016/11/1
Webライターが知っておきたい、SEOに関する知識が物語調でわかりやすくまとめられた本です。文章力の前提となるキーワード選定やWebで評価される文章の書き方を勉強するための概要を知るにはもってこいの必読書です。600ページを超える長編ですが、ストーリーが面白く、SEOやWebマーケティングに苦手意識がある初心者でも、簡単に読み進められます。
Webライター必見!SEO初心者の入門書
Web媒体で文章を書くライターになるには、SEOに関する知識は重要な観点です。ライティングに対する考え方の基本が集約されているため、Webを中心に文章力を高めたいライターにおすすめです。
イラストやストーリーで読みやすい本
ドラマ仕立ての会話調でストーリーが進むため、講座を受けているような感覚で誰でも簡単にまとまった知識を得ることができます。これからフリーランスで活動したいライターや副業ライターにもおすすめです。
『ザ・コピーライティング』

言わずと知れたコピーライティングの世界的名著です。メンタリストDaiGoさんの紹介でも有名となり、様々な方から評判となっている本です。文章を書く時、見出しやタイトル、写真の下のキャプションの書き方に困った経験がある方にとっては、目から鱗が落ちること間違いなしです。
効果的な見出しの書き方が一挙紹介されている
文章中の効果的な見出しの書き方が、人間心理に基づいて様々な角度から解説されています。効果検証済みの「35の見出しの型」やうまくいった見出し、うまくいかなかった見出しなどの情報が余すところなく丁寧にまとまっています。
物を売るという観点が身に付く
文章を書き、誰かに何かを訴求するためには、広告における手法として用いられるコピーライティングの効果は絶大です。「どうすればもっと文章を読んでもらえるのか」、「問い合わせが増えるのか」という観点が身につきます。
『論理が伝わる世界標準の「書く技術」』

わかりやすく論理的な文章が書けるようになりたい方に、最もおすすめしたい本です。「わかりやすい文章」の正体が詰め込まれています。人の書いた文章をチェックする際にも役立ちます。
欧米では学問化されている「論理的な文章の書き方」
日本の学校教育では教わってこなかった、文章を論理的に書く方法が実践的に紹介されています。論理的な文章が体系化された欧米で学問化されているテクニカルライティングを理解することで、圧倒的に分かりやすい文章を書くスキルが身につきます。
感覚ではなくロジックで書く力を身に着ける
「Aさんからは分かりやすいと言われたのに、Bさんには意味不明だと言われた」という経験がある方は多いのではないでしょうか。それは感覚で文章を書いているからです。ロジカルにしっかりと分かりやすい文章が書けるようになる素晴らしい一冊です。
『日本語スタイルガイド第3版』

日本語の表記や文法に関する基本的なルールが分かりやすく解説されています。誤解されない文章を書き、文章の完成度を高めるための情報が網羅されているため、一度は目を通しておくべき一冊です。この内容をしっかりと理解することで、編集者や校正者とも同等のレベルで話せるようになるであろう名著です。
文章のルールが一冊にしっかり網羅されている
「一文一義で書く」「主語と述語を正しく使う」などのテクニックが紹介された書籍は多くありますが、この本は、そのルールが一冊に適切に網羅されています。読みやすく書くための8つのポイントや、誤解されないように書くための7つのポイントが体系化して紹介されています。
誰にでもわかりやすい文章が書けるようになる
論理的で、基本的な日本語ルールに基づいた文章が書けるようになります。「は」と「が」の使い分けや文末の使い分け方法といった、日本語文法の基本ルールなどが理解できます。
文章を書く練習方法
ライターが文章を書く練習をする場合には、「思った通りに書けばよい」というわけではありません。思った通りに書いてもピアノが上達しないのと同じです。信頼できる書籍などで勉強をしながら、その復習として文章を書くという方法がおすすめです。
ライターが文章力を鍛えるには自己流では限界がある
料理も文章も、上手くなるにはただ闇雲に自己流で作り続ければいつか早く、よいものが作れるというわけではありません。スピードを上げられるようにはなるかもしれませんが、それはプロが作るものではなく、あくまで素人の成果物です。
本を参考にしながら文章力を鍛えよう
文章を上達させるためには、必ずしも、大きな出版社や新聞社、大きなメディアで書いている必要はありません。(料理も、料理学校や有名料亭で働いている人が必ず成功するとは限りませんよね。)
練習し、プロの技を盗み、本や先生から学び、そしてまた練習するという一連の流れをしっかりと繰り返すことが大切です。
身近で添削をしてくれる編集者などがいればベストですが、必ずしもよい編集者に出会えるとは限りません。
はじめは時間がかかってしまうかもしれませんが、今回ご紹介した本を参考にしながら進めることで半年、1年後には確実に文章力が鍛えられるはずです。
まとめ
ライターにおすすめの本を紹介しました。
ライターが文章を練習するには、単に数をこなすだけではなく、よい本で勉強するのがおすすめです。
ブログなどで文章力をあげたいWebライターの初心者や未経験者から、文章力をさらに鍛えたいライターまで、文章の上手な書き方が知りたいおすすめの本を紹介しました。
ぜひ本を活用しながら、ライターとしての文章力を向上させていってくださいね。